葬儀なんてこわくない!

互助会について知ろう

・互助会の現実について

「互助会」というシステムについては、ご存知の方も多いかと思います。
毎月積み立て金を払い、不幸があった際にはその積み立て金で葬儀が出来る
というシステム。
生きてる内からコツコツと積み立てておいて、
自分にもしもの事が起きても、残る家族に金銭的な負担をかけたくない、
そんな方にぴったりなシステムなわけです。

一見、とてもいいシステムに思えるのですが、
問題が非常に多いのが現実。
その一つが、
集めた積み立て金の運用に失敗して倒産していく所が多いこと。
また、
解約、払い戻しになかなか応じてくれないこと。
そして他の問題点は、
勧誘の際、積み立て金だけで葬儀が出来るような説明をしたくせに、
実際に葬儀をする時になると「あれもオプション」「これもオプション」と、
どんどん予定外の金額が加算されていくこと。

互助会の葬儀社の全てが、そんな詐欺まがいの営業をしているとは言いません。
きちんと営業している互助会だってありますし、
互助会の葬儀社で心から満足出来る葬儀を行った、という声も当然あります。
だからこそ、
もし互助会システムに賛同して、互助会の葬儀社を選びたいとなると、
優良な葬儀社と、そうでない葬儀社を見極める目が必要になるので大変難しい…。


さあ、どうやって見極めるか…


(互助会については、私個人もイロイロと思う事が多いので、ちょっと話が長くなります…)
確実なのは、その葬儀社に直接説明を聞きに行くこと。
しかも、話を聞く相手は、必ず実際に葬儀の仕事をしている人間でないと危険。
「葬儀社だからそこのスタッフはみんな葬儀のプロじゃないのか?!」
と思うかもしれませんが、大きな葬儀社になると、
葬儀をするスタッフ互助会の会員を増やすための営業マンとは、
仕事が完全に分業されているのです。
互助会の会員を増やすことだけを仕事にしている営業マンは、
驚いたことに、実際の葬儀についての知識がほとんど無かったりするのです。
自分が何を売っているのか知らずに、売りまくっている状態です。
だから、そのような営業マンに互助会のシステムについて聞いても、
「これだけのお金でこんなにもサービスが受けれます!」というおいしい話しか出てこない。
実際の現場で葬儀を取り仕切っているスタッフに、
「それで、実際のところ積み立て金の他にいくらかかるのか?」と、
そこまで説明を聞いておかないと、決める手段として使えないのです。


・互助会と、そうでない葬儀社、どう使い分ければ?

さて、
私はこれまで葬儀の仕事をしてきた中で、
互助会の葬儀社と、そうでない葬儀社、二種類の葬儀社で働いたことがあります。
内部から見ていて、どちらのタイプの葬儀社が消費者にとって有益か…
それは、
葬儀のカタチをどういうものにしたいのか、
そのビジョンによって、どちらを選べばより有益か違ってきます。

私個人が経験した、二社の葬儀社だけでの比較なので、
「絶対にこう!」とは言い切れませんが、
葬儀をけっこう豪華に、でもお得に行いたいなら、互助会、
葬儀を小さく、かつ安く行いたいなら、互助会以外で、
と、私は考えています。

それはなぜか…
互助会が勧めてくる「これだけの掛け金で、こんなに葬儀がお得に!」という、
その葬儀の内容は、それなりに一般的な規模の葬儀内容になっていることが多い。
まぁ、葬儀をごく一般的にしたい…という希望を持つ方が大半なので、
それは問題ない…
が、しかし、
実際に葬儀をする場面に直面すると、
「掛け金だけで出来る葬儀では、貧相なのでお金を足してランクアップすべきだ!」
と、さも当然のように言われます。
プロにそうアドバイスされると、そうなのかしら…と不安になり、
なんだかんだでどんどん豪華な葬儀に様変わり!!
という現実が互助会の葬儀社では日常のようです。
もちろん、もともとあった掛け金にプラス分を払うだけで大きな祭壇に出来るのなら、
それはそれでお得なことです。会員でないより安くなるし…。
100万円の祭壇が、実際には60万円で購入できた…それは確かにお得。
つまり、最初からけっこう豪華な葬儀を行うつもりでいるのなら、
互助会に事前にお金を積み立てておくことは有益なわけです。


反対に、
最近よく耳にする「密葬」とか「家族葬」などの、
小規模な葬儀でひっそり済ませたいという希望がある方は、
互助会を選ばない方が、安全だと私は思うわけです。
互助会の掛け金で使用出来るとされる祭壇は、
ランクアップは出来ても、ランクダウンは出来ないのがほとんどだから。

掛け金で30万円の祭壇が使用出来ますと言われても、
家族だけだから10万円くらいの小さなものでいい、と主張しても、
差額は戻ってこないと覚悟するべき…。
だから、
葬儀を小規模に済ませたい方や、
あるいは、まだ葬儀に対して明確なビジョンがない方は、
互助会に安易に加入してはいけないと思うのです。

でも、
葬儀についてなにかしら事前に準備をしておかないと不安…
と思うのならば、互助会ではない葬儀社に事前相談に足を運んでみましょう。


・互助会のメリットについて

互助会についてちょっと批判的な意見が多くなってしまいました…
まぁ実際にトラブルはよく耳にするし…

さあ、では互助会のメリットとは…??

もちろん、優良な営業をしている互助会の葬儀社であれば、
会員になれば安く葬儀が出来る、という当然のメリットがあるでしょう。
また、もしものことがあってもここの葬儀社がちゃんと面倒みてくれる、
という安心感が得られる
のも大きなメリットだと思います。
他にも、
互助会というシステムは、何も葬儀だけに限ったものではなく、
結婚式の際にも積み立て金を利用出来るという利点もあるのです。
まぁ…結婚式についても、予定外の費用がかさむことはしばしば耳にしますが。

さらに変わったメリットも。
私の祖父は某互助会の会員となり毎月せっせと積み立て金を払っているそうです。
そこの互助会は、会員さんを対象に毎月旅行を企画して連れて行ってくれるんだそうです。
なんだか、もう何が目的なのか分からなくなってしまっている気もしますが、
仲間も増えるし、旅行好きな祖父は楽しんでる様子ですし、
これはこれで、素晴らしいおまけ(?)だなぁと思っています。

もう一つ、思うことがあるのですが、
互助会の勧誘というのは、けっこう積極的。
「けっこう」どころか、会社によっては「かなり」積極的。
どんな地域もくまなく営業してるみたいだし、
ある日、あなたのお宅にも営業に来るかもしれません。
この飛び込み営業を、迷惑に思われる方は多いと思います。
が、これは葬儀について考える一つのチャンスを与えてくれているとも思えます。
…こじつけのようですかね…


・互助会ではない葬儀社のメリット

私の個人的な意見ですが、
互助会ではない葬儀社の会員になっておくことが、一番賢いかなと思います。
互助会ではない葬儀社にも会員制度がある所が多く、
もちろん積み立て式ではないため、
最初にいくらか入会金を支払った後は一切料金はかからないのが普通。
入会金はそれぞれの葬儀社により異なるとは思いますが、
5千円〜1万円くらいで、互助会の何十万円とは比べものにならないくらい安価。
それでいて、会員としてのサービスはずっと受けられます。
もちろん、サービス内容は互助会よりも少ないかもしれませんが。

あとは、
(これも私の経験だけなので、絶対とは言えませんが、) 互助会でない葬儀社の方が、
大規模な葬儀から小規模な葬儀まで、選択肢が広いように思います。
互助会の葬儀社でも、もちろんいくつかコースは用意されているでしょうが、
選んだコースからのランクダウンは出来にくいですからね、上述の通り。
互助会に加入してから実際に葬儀を行うまで、何年も何十年も年月が経てば、
葬儀をどんなものにしたいか、希望だって変わってくるのは当然でしょう
そう考えると、
事前に「こう!」と決断して互助会に入るより、
葬儀に直面してから自由に葬儀の規模が選べる方がいいかなぁ、と。
そうそう、
互助会ではない葬儀社でも「生前契約」や「事前相談」等のシステムは用意されていますが、
これはお金が絡んでなければ、葬儀の時点で全く違う内容の葬儀にしたって構わないものです。
もちろん、全く別の葬儀社で葬儀をしたって構わない。
葬儀について考えておきたいけど、
選択肢も多く残しておきたいなら互助会でない葬儀社を訪れて下さい。


・互助会の解約について

互助会に加入するのなら、
その掛け金でどれだけのサービス内容が保証されているのか、
実際に葬儀をする際、掛け金以外にどれだけのお金がかかるのか、
よ〜く説明を受けて納得しておかなければなりません。
高い買い物ですからね。
相当の覚悟で契約するように、気をつけて下さい。

なぜならば、
互助会は解約したいと思っても、
すんなりそれに応じてくれるとは限らないからです。


解約はもちろん出来ます。
出来るのですが、かなり渋ります。
解約の意志を伝えても、
担当者がいないとか、折り返し連絡しますとか、今調べてる途中なので…とか、
たらいまわしにされて、かなりの時間がかかることも。
中には、弁護士や行政書士が仲介しないといけないようなケースも…。
そうなると、時間も余計なお金もかかることになるし、
互助会に加入するなら、解約は出来ないと覚悟しておいた方がいいかも。
解約出来たとしても、その手数料としてけっこうな金額を取られるし…。
よほど信頼出来る互助会でない限り、安易に契約しないように!
例えば、知り合いに頼まれて…などの契約は、特に危険です。

さて、
以上のように、
互助会にはデメリットもけっこうあるように思えますが、
なぜ、互助会がなくならないのでしょうか…

それは、
互助会について無知な人が多すぎるということと、
互助会営業マンの過剰なトークにのせられてしまう、ということと、
その営業の結果、会員となって掛け金を支払い始めると、
もし途中で他にいい葬儀社を見つけても、それまでの掛け金がもったいないから、
そのままその互助会で葬儀をするしかない…
という、まるで人質をとられているかのような状況になってしまうからです。
おまけに、解約しようとしたら渋られるし…。
もういいや、ほっとこ…という状況になっている人が多いから。

それでも、
何年も何十年も掛け金を支払い続けている途中で、
親戚や知人の葬儀で、他に良心的な葬儀社を見つけることだってあり得ます。
そんな時にもあきらめるしかないのでしょうか…?

いいえ!違います!

ときに、互助会ではない葬儀社が助けてくれることがあるのです。
「実は○○互助会で掛け金を払ってるんだけど、
 やっぱりおたくの葬儀場で葬儀をしたいんです…どうすれば…??」
そう申し出てこられたお客さんのために、
互助会の解約手続きを手伝ってくれたり、
手続きにかかった費用の分、葬儀代を値引きしてくたり!

そういう葬儀社も中にはあるのです。
互助会トラブルで悩んでいる方がもしいらっしゃるなら、
相談してみる価値はあると思います。


かなり、個人的な意見を全面に出してしまう形になってしまいましたが、
互助会と、そうでない葬儀社と、
どちらが自分の理想とする葬儀のカタチにあっているか、経済状況にあっているか、
これを機会に考えてみて下さい。


最後にもう一言だけ。
互助会について批判的な意見が多くなってしまいましたが、
私は現在、互助会タイプの葬儀社で働いています。
たしかに「密葬」「家族葬」のような葬儀にはちょっと不向きかもしれませんが、
でも現実に、葬儀に満足されているお客様はたくさんいらっしゃいます。
互助会が「悪」とは言いませんよ、そういう意見もいただきましたが。

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