返礼品、礼状
香典を持って来て下さる親族、会葬者には、
お返しの品を用意しなければなりません。
一つ500円くらいから1000円前後くらいのものがよく出ています。
例えば、
ハンカチ、タオル、お茶、コーヒー、お菓子…などなど。
単価は安いですが、何百個も用意しなければならないこともあるので、
油断は出来ない買い物です。
「そんな、何百人も会葬者は来ないし…」
と思って甘くみていると足りなくて大変な目にあいます!
香典は、一人一つ持ってくるとは限らないからです。
特に会社関係の方は、「○○部一同」として香典を包まれることが多く、
そうなると一度に何十個もお返しの品が必要になります。
…どんなに少なくても50個〜100個は用意しておきます。
・「香典返し」について
さて、
ここでは会葬者にお渡しするお返しのことを「お返しの品」と表現していますが、
「香典返し」という言葉も聞いたことがあるかと思います。
しかし、上述の「お返しの品」と「香典返し」は同じものではありません。
「香典返し」というのは、
別名「満中陰志」ともいい、49日の法要後、
法要が無事にすんだことと、そのお礼の気持ちをこめて贈る品物のこと。
つまり、香典を下さった方々には、
葬儀の当日にも簡単なお返しをして、
さらに49日にも再度、お返しをしなくてはならないのが通例です。
しかも「香典返し(満中陰志)」は、
香典に包まれた金額の3分の1〜半額くらいの品を返さねばならず、
遺族にはけっこうな負担になります。
しかもしかも!
49日がようやくすんで、香典返し(満中陰志)を送ろうと思ったら、
いただいた香典に住所が書かれてなくて、送りそびれてしまうこともしばしば。
そういう点でも、遺族には頭をかかえる大きな問題なのです。
・「当日返し」について
最近では、
以上のような「香典返し(満中陰志)」の煩わしさから、
葬儀の際に渡すお返しの品を以て、香典返し(満中陰志)のお返しも兼ねる、
という「当日返し」が定着しつつあります。
葬儀当日に香典返しを渡した方が、
渡しそびれもないし、配送料もかからないという利点があるため、
葬儀当日に品物を渡してしまって、
49日での香典返し(満中陰志)はしない、というスタイルをとるのです。
「当日返し」では、
いただいた香典の金額によって、贈る品の種類を変えるのはナシにして、
金額に関係なく一つの種類の品を渡します。
品物の価格は2000~3000円くらいが多いでしょうか。
例えば、海苔の詰め合わせとか…ですかね。
「5000円包んだ人と、1万円包んだ人が同じお返しなんて…」
と、思ってしまいますが、
当日に渡すのですから香典がいくら包まれているかなんてわかりませんし…
その場で香典を開いて、「○○円でしたら、こちらをどうぞ」なんて出来ません。
しかし、やはりかなり高額な香典を包まれた方には、
後日改めてお礼を渡されることが多いです。
・礼状について
葬儀で会葬者にお渡しする返礼品には、必ず「礼状」が同封されています。
「ご会葬いただきまして誠にありがとうございました…」
など、そのような旨が書かれています。
文章を考えるのは苦手なんだけど…と悩む必要は一切ありません。
決まったパターンを葬儀社が用意しています。
そもそも、
礼状を用意するのも、葬儀までのほんの数日間の内にしなければならないのです。
「礼状に故人のことをあれこれ書いてほしい。」
と、遺族に要望をいただいたとしても、実際には時間的に難しいので、
結局、決まったパターンで礼状を作ることに落ち着くしかないのですね…
|